Vol.117 「自分たちは、ブリンカーを嵌められていないか?」
競馬の馬にあえて視界の一部を遮る器具が付いている。
「ブリンカー」というもので、視界を走るためだけに集中させるものらしい。
参考⇒ https://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w384.html
私たちも、無意識のうちに、業界や地域の「ブリンカー」を嵌められていることが結構多い。
これが「同質化競争・価格競争」を生む。
これを打破する方法の一つが、異業種や国の内外を旅する「ベンチマーキング」だ。
「視界の広さは、旅の距離に比例する」(臥龍)
日本も、アメリカから「アメリカ型資本主義」の「ブリンカー」を嵌められているが、そのことに気が付く人は少ない。
昨日の「視界を広げる研修」でも、以下の設問を投げかけた。
Q.あなたの国は、犯罪者をどう扱っていますか?
A. 犯罪は割に合わないことを、本人には刑務所収監で、世間には死刑執行で知らしめないといけない。知らしめないと再犯を犯す危険性が高まる。
B. その環境で育てば、自分だってそうなっていたかもしれない。心が穏やかになる良い環境を用意しよう。また、人間の尊厳からみて、死刑は絶対にあり得ない。
Bを採用した国の刑務所から出た人の再犯率は、世界最低だ。
Q.あなたの国での教育方針はどちらですか?
A. ある程度の宿題があった方が、学習は進む。統一テストがある方が、自分の位置が分かり、励みになる。優秀な子には、私立校という進路が有ってもいい。
B. 宿題や統一テストは不要。子どもは放課後時間を目一杯楽しんで欲しい。成績よりも幸せな生き方を知ることの方が大事。学校は公立だけで、私立校は不要。
Bを採用した国は、学力世界一となった。
「アメリカ型資本主義」の「ブリンカー」を外すと、「士魂商才の日本商人道」や「ヨーロッパ型資本主義」が見えてくる。
自分が見ているものは、本当に正しい?
疑うことを忘れたら、「ブリンカー」ではないかと自問自答してみよう。