Vol.82 「丸くとも一角あれや人心」
「我以外は師」、これは国民的文学者、吉川英治先生の言葉だ。
虚心坦懐に聞けば、何事からも学ぶことはあるという意味だ。
「丸くとも一角あれや人心 あまりまろきは転びやすきぞ」、これは坂本龍馬が好んで使った言葉だ。
年を重ねる毎に、人格円満になるのはいいことだ。
しかし、一つ角があると、簡単にコロコロとは転ばない。
ひっかかる部分もある。
人格円満であったとしても、「ここだけは譲れないという確固としたポリシーを持て」ということだ。
「我以外は師」という広く聞く耳は持つが、「譲れないポリシー」はある。
これを我が身一つに共存している人物は、魅力的だ。