Vol.94 「経営方針と経営戦略はケネディ大統領から学んだ」
4月からが新年度の会社では、年度方針がそろそろ確定しているときだろう。
「トップの仕事とは、組織の全員を鼓舞し、向かうべき『同じゴール』を提示すること。方針とは、方向性が針のように尖っていて、聞いた人の心に刺さり、達成するまでは抜けないもののこと」(臥龍)
以下の方針も、億を超える人々の心に刺さった。
「まず私は、今後10年以内に人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させるという目標の達成に我が国民が取り組むべきと確信しています。
この期間のこの宇宙プロジェクト以上に、より強い印象を人類に残すものは存在せず、長きにわたる宇宙探査史においてより重要となるものも存在しないことでしょう。
そして、このプロジェクト以上に完遂に困難を伴い費用を要するものもないでしょう」
1961年5月25日 J.F.ケネディによる上下院合同議会での演説より
「月面着陸=月面に人類が足を着けた瞬間」とは、誰もが容易に、かつワクワクするゴールだ。
「戦略的ビジョンの四原則」
1.分かり易いこと。
月面着陸とは、誰にでも分かるゴールだった。
2.意義があること。
有人宇宙飛行では、当時のソ連に先行されていた。
これは、アメリカ一国の問題ではなく、
自由主義陣営の勇気とプライドの問題だった。
3.期限が明確なこと。
10年以内。実際に、アポロ11号が月面着陸に成功したのは、
1969年7月16日だった。
4.困難だが「やれる!」こと。
ケネディの演説にある通り、とても困難なプロジェクトだったが、
「より強い印象を人類に残すものは存在せず」に関係者一同が奮起し、
奇跡を現実のものにした。
あなたの経営方針にも、「戦略的ビジョンの四原則」を当てはめてみよう。